あん摩マッサージ指圧という言葉はご存知ですか？
マッサージが好きな方はご存知かもしれませんが、ヨベルのカテゴリでもある「マッサージ/指圧」を知っていただくために、「あん摩マッサージ指圧」についてご紹介していきます。

• あん摩マッサージ指圧の基礎知識
• あん摩・マッサージ・指圧、どう違うの？
• あん摩マッサージ指圧の効果

あん摩マッサージ指圧の基礎知識

あん摩・マッサージ・指圧とは、身体に対して手や指を使い機械的刺激（押す・揉む・さするなど）を与えて、それによる生体反応からの治療効果を高め、健康を増進させる手技療法です。
凝り固まった筋肉をほぐしたり、血行やリンパの流れを改善したり、身体全体の機能の調整にも効果的です。
お腹が痛い時はお腹を手でさすったり、肩が凝った時は手で肩を揉み、頭が痛い時は頭部や額に手を当てたりと、誰に教わるでもなく、無意識のうちにそのような行動をしていませんか？
これは人間の本能で、患部に手を当てることで痛みや疲れが軽減されることを知っているからです。
遥か昔から行われてきた、「患部に手を当てる」という医療行為が長い年月を経て、「あん摩マッサージ指圧」という手技手法が確立されてきました。

あん摩・マッサージ・指圧、どう違うの？

日本には「あん摩マッサージ指圧師」という国家資格がありますが、「あん摩」「マッサージ」「指圧」はそれぞれ、起源や理論が異なります。

あん摩とは

あん摩は「按摩」と書き、按は「おさえる」、摩は「なでる」を意味しています。
あん摩は古代中国で生まれ、日本に伝わってきました。
押す・揉む・さする・なでる・叩くといった手技により、東洋医学の考え方に基づき、身体の変調を整える手技療法です。
主に遠心性（心臓を中心に身体の末端、手足の指先に向かって行う手法）の手技により刺激を与え、疲労や肩こり、頭痛や不眠など、様々な変調を整え健康の維持増進を目的としています。

マッサージとは

マッサージはヨーロッパで生まれ、明治時代に日本で広まりました。
有名な古代ギリシャの医師であったヒポクラテスもマッサージを用い、医学を志す者に対してマッサージ技術の習得を奨励していました。
あん摩とは逆の求心性（身体の末端から心臓に向かって行う手法）の手技により皮膚に直接刺激を与えることで、血液やリンパ液の循環を良くして新陳代謝を促します。

指圧とは

指圧は日本独特の手技療法で、日本で生まれました。
指と手の平のみを使い、解剖生理学的に定められたツボを圧すことで、皮膚・筋肉・骨格・神経・血液循環・内臓などの身体機能を刺激して、人間に備わっている自然治癒力を引き出します。
その独特な手技は、海外でも広く知れ渡り「Shiatsu」として世界的に注目を浴びています。

あん摩マッサージ指圧の効果

血液、リンパ液の循環を良くする効果

あん摩マッサージ指圧はどれも血液やリンパ液の循環が良くなります。
それにより内臓に血液が通り、新鮮な酸素や栄養素がしっかりと全身に行き渡るようになるので、身体の内側から健康になることができます。
内臓機能も改善されていき、お肌のトラブルやむくみ、冷えなどにも効果的です。
新陳代謝もよくなるので、太りづらく、健康的な身体作りをすることができると言えるでしょう。

神経機能の沈静化、活性化

あん摩や指圧を受けることで、興奮してしまった神経を鎮める効果、働きが弱っている神経を活性化させる効果があります。
これにより緊張やストレスなどで凝り固まってしまった筋肉をほぐしたり、リラックス効果にも期待ができます。
また、自律神経を介して内臓機能も改善されるので体調が整い、精神安定の効果もあるのです。

骨格や関節の矯正効果

怪我や運動不足、姿勢の悪さなどの理由で骨格に歪みが生じてしまうことがあります。
指圧にはカイロプラクティックの考えも取り入れられているので、筋肉を整えたり関節の動きを円滑にすることで、骨格を矯正し、本来の機能を取り戻します。
神経や内分泌の働きを調整し、内臓の働きを活発にして健康的な身体作りができます。